結論から言います。
ひとり親への公的支援は、父子家庭も対象です。
でも、役所は教えてくれません。自分で申請しないと、1円ももらえない。
私も離婚後に一つずつ調べて、「これ、もっと早く知りたかった」と思ったものがいくつもありました。今回は、ひとり親が使える公的支援をまとめておきます。
※金額や条件は2026年時点のものです。制度は毎年変わりますし、自治体によって内容が違います。必ずお住まいの市区町村の窓口で確認してください。
① 児童扶養手当(いちばん大きい)
ひとり親家庭の生活を支える、国の中心的な手当です。
- 子ども1人:月額 最大48,050円(2026年度)
- 2人目の加算:月額 最大11,350円
ちなみに私自身は、所得制限でこの手当の対象外でした(その時の話は【お金②】ひとり親でも児童扶養手当がもらえなかったに書いています)。
所得によって「全部支給」「一部支給」「支給なし」に分かれます。2024年11月の改正で所得制限が緩和され、対象になる人が増えました。以前に「所得オーバーです」と言われた人も、もう一度確認する価値があります。
父子家庭が対象になったのは2010年8月からです。それ以前は母子家庭のみでした。歴史が浅いぶん、「父親ももらえる」と知らない人がまだ多い制度です。
窓口:市区町村の子育て支援課など
② ひとり親家庭等医療費助成
保険診療の自己負担分を助成してもらえる制度です。子どもの通院が多い家庭ほど効きます。所得制限や助成範囲は自治体差が大きい部分です。
窓口:市区町村の医療助成担当
出典:こども家庭庁「ひとり親家庭等関係」(制度の全体像。金額と条件はお住まいの自治体のページで確認してください)
③ ひとり親控除(税金が安くなる)
所得税と住民税が軽くなる控除です。年末調整か確定申告で申請します。
- 現行:所得税35万円 / 住民税30万円の控除(本人の合計所得金額が500万円以下であることが条件)
- 引き上げ予定:所得税38万円 / 住民税33万円へ。2025年12月の税制改正大綱で決まったもので、適用は所得税が2027年分から、住民税が2028年度分からです
2020年にできた比較的新しい制度で、性別も婚姻歴も問いません。会社員なら年末調整の用紙にチェックを入れるだけ。申告を忘れている人が本当に多いので、まずここを確認してください。
④ 就学援助(学用品・給食費・修学旅行費)
小中学校でかかるお金の一部を援助してもらえます。学用品費、給食費、修学旅行費、入学準備金など。うちのように中学生がいる家庭には大きいです。
窓口:学校か教育委員会
⑤ 高等職業訓練促進給付金(資格を取りたい人へ)
看護師、介護福祉士、保育士、調理師などの資格取得のために学校に通う間、生活費が支給される制度です。最近はITなどデジタル分野の民間資格も対象になっています。
「収入を上げたいけれど、勉強中の生活費が不安」という人のための制度です。
⑥ 自立支援教育訓練給付金
指定された講座を受けて修了すると、受講費用の60%が支給されます。⑤より手軽に使えます。
⑦ 母子父子寡婦福祉資金貸付金
無利子または低金利で借りられる公的な貸付です。子どもの進学費用(修学資金)、就職の準備金、住宅資金など、目的別にメニューがあります。名前に「父子」が入っている通り、父子家庭も対象です。
⑧ JR通勤定期券が3割引
児童扶養手当を受けている世帯は、JRの通勤定期が3割引で買えます。毎月のことなので、通勤距離が長い人ほど効きます。役所で証明書をもらってから購入します。
⑨ 水道料金などの減免
自治体によって、水道料金の基本料金が減免される制度があります。ほかに粗大ごみ手数料の免除などもあります。地味ですが、申請すれば毎月効きます。
⑩ 保育所の優先入所・保育料の軽減
ひとり親世帯は、保育所の入所選考で優先されます。保育料自体も軽減の対象になることがあります。
【あわせて確認】国民年金・国民健康保険の減免
収入が下がった場合、国民年金保険料や国民健康保険料の減免・免除が受けられることがあります。前年の合計所得が135万円以下なら住民税非課税となり、そこからさらに別の支援につながります。
出典:日本年金機構「国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度」
国民健康保険料の減免は市区町村ごとに基準が違います。お住まいの自治体の国保担当にご確認ください。
まとめ:まず役所の「ひとり親支援」窓口へ
正直、制度が多すぎて全部は覚えられません。
大事なのは、役所に行って「ひとり親なんですが、使える制度を全部教えてください」と聞くこと。窓口が分かれているので、子育て支援課、教育委員会、税務課とハシゴすることになりますが、一度やってしまえば終わりです。
そして繰り返しになりますが、申請しないともらえません。
私も、もっと早く動けばよかったと思った制度がいくつもありました。同じひとり親のみなさんが損をしませんように。
この記事で参照した公式情報
制度の内容と金額は毎年変わります。最新の情報は、必ず下記の公式ページとお住まいの市区町村の窓口でご確認ください。


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