親権者が倒れたら、子どもはどうなるのか。エンディングノートを買って、そのままです

離婚とお金

48本書いてきて、いちばん書きたくなかったことを書きます。

私に何かあったら、子どもたちはどうなるのか。

・・・考えると止まるので、ずっと後回しにしていました。

エンディングノートは、買ってあります。買っただけです。

調べて、いちばん驚いたこと

親権者が死亡しても、もう一方の親が自動的に親権者になるわけではありません。

私はずっと、そういうものだと思っていました。違いました。

親権者がいなくなると、未成年後見が始まります。

もう一方の親が親権者になるには、家庭裁判所に「親権者変更」を申し立てて、審判を受ける必要があります。

親権者の死亡、行方不明、精神障害などの事由により、親権者を他方の親に変更するためには、家庭裁判所の審判が必要です。

出典:親権者変更(親権者行方不明(死亡)等の場合)(裁判所)

自動では、何も起きません。

未成年後見人は、遺言で指定できます

そして、ここが大事なところでした。

民法839条。

未成年者に対して最後に親権を行う者は、遺言で、未成年後見人を指定することができる。

出典:民法第839条【未成年後見人の指定】未成年後見人選任|裁判所

「最後に親権を行う者」――いまの私です。

指定しておかなければ、家庭裁判所が選びます。親族が申し立てるのを待って、です。

・・・エンディングノートでは、できません

ここで気づきました。

エンディングノートに法的な効力はありません。

未成年後見人の指定は、遺言でしかできないのです。

私が買ったのは、ノートでした。

・・・それすら、まだ書いていませんが。

お金のほう ── 遺族基礎年金

そもそも、この年金が何なのかから書きます。

遺族基礎年金は、国民年金に入っていた人が亡くなったときに、残された家族に出る年金です。

受け取れるのは、このどちらかです。

  • 子のある配偶者

「子」は、18歳になった年度の3月31日まで(障害等級1級・2級なら20歳未満)。

父子家庭が対象になったのは、2014年です

それまで、この年金の対象は「子のある」または「子」でした。

夫は、入っていませんでした。

妻が亡くなって、夫と子どもが残されても、出なかったということです。

そこに「子のある夫」が加わったのが、2014年(平成26年)4月。

・・・まだ12年しか経っていません。

では、私が亡くなったら誰がもらうのか

ここが、いちばん知りたかったところです。

私は離婚しています。だから「子のある配偶者」はいません。

なら、受け取るのは子ども本人だな――と思いました。

そう単純ではありませんでした。

子に生計を同じくする父または母がいる間は、子には遺族基礎年金は支給されません。

出典:遺族基礎年金(受給要件・対象者・年金額)(日本年金機構/国民年金法41条2項)

ここで大事なのは、「元配偶者が生きているかどうか」ではないということです。

「子が、その親と生計を同じくしているかどうか」です。

つまり、こうなります。

  • 私が亡くなったあと、子どもたちが母親に引き取られた → その間、支給は止まります
  • 子どもたちが母親とは生計を別にしている(別の親族に引き取られた、など)→ 子に支給されます

・・・誰と暮らすかで、変わるのです。

これは、誰かが悪いという話ではありません。「面倒を見る親がいるなら、そちらで」という考え方の制度です。

ただ――「誰に託すか」を決めることが、お金の話にも直結している。

そこまでは、まったく考えていませんでした。

(実際にどう判断されるかは、事情によって変わります。年金事務所で確認してください。)

金額(令和8年度)

  • 基本の額 …… 847,300円(昭和31年4月2日以後生まれの場合)
  • 子の加算 …… 1人目・2人目は各243,800円、3人目以降は各81,300円

子だけが受け取る場合は、計算の仕方が変わります。正確な額は、上の日本年金機構のページで確認してください。

そして、会社員として厚生年金に入っていた場合は、「遺族厚生年金」も別にあります。こちらは条件も対象も違います。

私が入っている保険

2つです。

  • 掛け捨ての生命保険
  • 収入保障保険

金額は書きません。ただ、収入保障保険というものを知らない方が多いと思うので、そこだけ書きます。

収入保障保険とは

ひとことで言うと、死亡保険金を、毎月の給料のように分けて受け取る保険です。

普通の死亡保険は、まとまった額が一度に出ます。収入保障保険は、「月◯万円を、保険期間の満了まで」という形で出ます。

特徴が3つあります。

① 時間が経つほど、受取総額が減ります

契約してすぐに亡くなれば、受け取る期間が長い。だから総額は大きい。満了間際なら、受け取る期間が短い。だから総額は小さい。

② だから、保険料が安いです

同じ保険金額の定期保険と比べて、3分の1くらいという試算もあります。

③ 子育て世帯と、形が合っています

子どもが小さいうちは、必要なお金が大きい。子どもが大きくなるほど、必要なお金は減っていく。

その減り方と、保障の減り方が同じなのです。

出典:収入保障保険と定期保険、何が違うの?(SBI生命)/収入保障保険とは?保険料の割引制度や税金の注意点も解説(保険相談サロンFLP)

注意点も書いておきます。

  • 一括で受け取ることもできますが、分割より総額は減ります
  • 税金の扱いが少し複雑です。受け取り始めた年は相続税、翌年以降は所得税の対象になる部分があります

・・・保険を見直したとき、貯蓄型はやめました。残したのが、この2つです。

で、私は何をしたのか

何もしていません。

  • 遺言 …… 書いていません
  • エンディングノート …… 買っただけです
  • 後見人の指定 …… していません

調べた結果として書いておきます。保険には入っているのに、いちばん大事なところが空白です。

お金の準備はしていて、子どもを誰に託すかは決めていない。

・・・順番が、逆だったかもしれません。

誰に託すか、迷っています

託したい人は、頭にあります。

ただ――それが子どもにとっていちばん良い選択なのかが、分かりません。

引き受ける側の人生も変わります。まだ、話してもいません。

決められないまま、ノートは白紙のままです。

・・・そして、さっきの年金の話とつながります。

誰と暮らすかで、出るお金まで変わる。

「気持ちの問題」だと思っていたものが、そうではありませんでした。

これから調停に行く方、ひとり親の方へ

私はまだ何もできていないので、偉そうなことは書けません。

調べて分かったことだけ、置いておきます。

  • 親権者が死亡しても、もう一方の親が自動的に親権者になるわけではない。家庭裁判所の審判が必要
  • 未成年後見人は、遺言で指定できる。エンディングノートではできない
  • 遺族基礎年金は、2014年から父子家庭も対象。ただし子が、生計を同じくする親のもとにいる間は、子には支給されない(元配偶者が生きているかどうかではなく、一緒に暮らすかどうか)
  • 保険は「いくら残すか」だけでなく、「どう渡すか」でも形が変わる(収入保障保険)

・・・そして、いちばん大事なこと。

調べるところまでは、ひとりでできました。

決めるところから先が、進みません。

まとめ

  • 親権者が倒れても、自動で誰かが親権者になるわけではない
  • 未成年後見人の指定は、遺言でのみ可能(民法839条)
  • エンディングノートに法的効力はない
  • 遺族基礎年金は、2014年4月から父子家庭も対象(子は18歳年度末まで)
  • ただし子が、生計を同じくする親のもとにいる間は、子には出ない。元配偶者の生死ではなく、一緒に暮らすかどうかで決まる
  • つまり「誰に託すか」は、お金の話でもある
  • 私が入っているのは、掛け捨ての生命保険と収入保障保険
  • 収入保障保険は、保険金を毎月に分けて受け取る形。時間とともに総額が減るぶん、保険料が安い
  • 私は、まだ何もしていません

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